2015年10月

●タッチキーボードを呼び出すには

 「Windows 10」でタッチキーボードを利用するには、タスクバー上の通知領域にあるキーボードのアイコンをタップする。画面サイズによって異なるが、表示されるキーは大きめでタッチ操作でも快適に入力することができる。

 見た目はiPadやAndroidタブレットライクなキーボードだが、Windows 8以降に搭載されているタッチキーボードの優れているところとして、キーボードショートカットに対応している点が挙げられる。左下のCtrlキーをタップすると、「Ctrl+C」といったおなじみのキーボードショートカットがタッチキーボード上で利用できる。他のOSに比べて使い勝手は一歩リードといったところだ。

●テキスト入力欄をタップしたときに、自動でキーボードを表示する

 Windows 10の「Continuum」機能でタブレットモードとして動作している場合は、テキストを入力できる場所をタップすればタッチキーボードが自動で表示されるが、デスクトップモードの時は通知領域にあるキーボードをアイコンをタップしないと表示されない。

 このままでは使い勝手が悪いので、「設定」→「デバイス」→「入力」にある項目で、「デバイスにキーボードが接続されていないとき、ウィンドウ表示のアプリに自動的にタッチキーボードを表示する」をオンにする。

 ・→Windows 10で2in1を使うなら知っておきたい「Continuum」機能

●キーボードレイアウトを変更する

 タッチキーボードの一番右下にあるキーボードアイコンをタップすると、IME(文字入力ソフト)の切り替えや、キーボードレイアウトを変更できる。キーが左右に分かれる「分割キーボード」に変更すれば、タブレットを両手で持つ場面などで文字入力の使い勝手が向上する。日本語はフリック入力が可能だ。

 先ほど紹介したタッチキーボードの設定画面で、「ハードウェアキーボードに準拠したレイアウトをタッチキーボードオプションとして追加する」をオンにすると、以下のようなキーが多いレイアウトでも表示できる。複雑なキーボード操作を行うアプリを使うときや、通常キーボードの使い勝手をタッチキーボードで再現したい場合に重宝するだろう。

●シンプルになった手書き入力機能

 タッチキーボードのほかに、手書き入力にも対応する。表示される5つの四角い枠の中に文字を直接書き込んでいくことが可能で、文字を崩して書いてもしっかり文字を認識してくれるので、使い勝手は良好だ。ただし、Windows 8から手書き機能を使っていたユーザーはすぐに気付くかもしれないが、Windows 10の手書き機能は以前に比べて機能がシンプルになった。

 Windows 8.1までに搭載していた手書き機能では、書き間違えた文字の上で取り消し線を引くことで文字を修正したり、文字と文字の間に縦線を引いて、スペースを挿入といった、文字修正を修正できるジェスチャー機能のようなものを備えていた。Windows 10の手書き機能では、このような機能は省略されており、「5つの枠の中に文字を書いて確定を押す」という工程を繰り返さなくてはならない。

 Windows 8.1までの手書き入力を愛用していたヘビーユーザーほど、この変更は痛手となるだろう。最近はペンを付属するモデルも増えてきており、手書き入力を活用する機会も増えてきそうだ。これからのさらなる日本語入力の進化に期待したい。

 Microsoftは、Facebookなどで人気になったSNS機能の「いいね!」と「メンション(@Mention)」を「Outlook」に追加する。

 「いいね!」機能は、まず「Outlook on the web」(旧称「Outlook Web App」)に実装される。この機能は米国時間9月30日より、まず「Exchange Online」を含む「Office 365」の法人向けプランを利用している「Office 365 First Release」顧客向けに、Outlook on the webで提供開始されている。

 Microsoftは10月後半に、さらに広範に「Business」「Enterprise」「Education」「Government」の各プランを利用しているOffice 365の法人顧客を対象に「いいね!」機能をリリースする計画だ。また、メンション機能は10月中旬からFirst Release顧客に、残りの対象となるOffice 365法人ユーザーには、11月中旬から提供を開始する。

 Microsoftは、これらの機能を「Outlook.com」にも追加する計画で、まず同サービスの新バージョンに移行したOutlook.comユーザーを対象にリリースする。これらのユーザーは、12月よりメンション機能を目にするようになるだろう。メンション機能はさらに2016年上半期に、「Windows」版および「Mac」版「Office 2016」クライアントと、「iOS」版および「Android」版Outlookにも追加される予定だ。

 Microsoftは、「いいね!」機能をその他のOutlookユーザーに提供する時期について、さらに詳しい情報は「後日」明らかにすると述べている。

 Microsoftは、電子メールが時代遅れで静的なコミュニケーション手段であると考えているユーザーに、メールが便利なものになり得ることを示そうとしているようだ。仕事のメールで「いいね!」やメンション機能が必要であるか、筆者にはよく分からない。Outlookで「Clutter」(低優先メール)や「Conversations」(スレッド)表示をオフにできるように、今回の機能もオフにする方法はあるだろう。ただし現時点で、そういうオプションがあるかどうかは耳にしていない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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